2017年5月26日金曜日

eavam取扱店インタビュー 第1回:STUDIO 3

圧倒的なセルフィッシュと絶妙なバランス感覚で、
幅広い層に支持を得る注目のレストラン&セレクトショップ

STUDIO 3Keiko MakinoYuki Makino

チェンマイの旧市街から少し東、ピン河沿いに建つ築100年以上の古い商館、旧シープラカートホテルは、その歴史と文化的価値を大切にするタイ人オーナーと、それに賛同する多くの方々の尽力により、近年補修も進み、新たなコミュニケーションスペースとして注目されています。この場所の中心となっているのが今回ご紹介するSTUDIO 3。自身の体験とお子さんの食物アレルギーから発酵食品づくりを始めたという、牧野さんご夫妻が運営するレストラン&セレクトショップです。ここは単なる自然派レストランに留まらず、さまざまな意欲的なイベントやワークショップの会場にもなり、日々さまざまな国籍と幅広い年代の人々が集います。今回はそんなSTUDIO 3(路面の看板から「TOFU屋さん」とも呼ばれ親しまれる)の成り立ちから、eavamを取り扱っていただいた経緯まで、じっくり話していただきました。



チェンマイと震災と食物アレルギー、そして発酵食品

ーーお二人はチェンマイで暮らし始めて何年ですか?
Keiko/Yuki:今年の5月で5年目に入ったところです。

ーーこちらへ来たきっかけは何ですか?
Keiko2010年に初めての海外旅行でタイのバンコクへ来たんです。なぜかその時に「タイに住む」と決めていました。でもバンコクではないな、と。
2011年に東日本大震災があり、私たちが住んでいた大阪にも被災地から避難してくる人たちが大勢いました。そうしたことから感じられる雰囲気に、ここに居るのは違うのではないか? と思うようになったのがきっかけです。
でも、なぜチェンマイに決めたのかというと直感です(笑)。「バンコクではないなあ」と思いつつも、かといってチェンマイに来たことがあったからではないんです。

Yuki:理由。なんだかわからないですね(笑)。
京都に住んでいた頃、チェンマイに来たことのある友人たちから良い所だとは聞いてましたけど。でも、基本直感を大切にしていますから(笑)。
ぼくの実家が大阪なんですけれど、景観保護地域に指定されている戦前の路地の中にあって、そこを改装して面白い食のお店ができないか頑張っていた時期でもあったんですが、その前の阪神大震災で建物が痛んでいたこともあり、景観保護の助成があるあるならば、耐震のためのサポートもできないか? といったことなどを行政に掛け合ってたんです。しかし古い地域で土地の権利が非常に複雑だったりして、役所があまり面倒なことはしたがらなかったんですよね。
それで「できない理由」を作ってばかりみたいな日本よりは、違う場所で違う時間と労力の活かし方をしてみようと。

Keiko:子供たちが食物アレルギーだったんです。私は日本にいる時から飲食の仕事をしていたのですが、今より知識は少なかったものの、食には普通よりはずっと注意していました。にもかかわらず子供たちがアレルギーになるのか、という問いが自分の中にあったんですね。
そこに3.11のことも相まって、一時期とてもストイックな食生活をするようになっていたんです。でもしんどくなって来たんですね。そうではなくて、もっと楽しんで生活したりケアできるといいよね。となったこともきっかけです。違う場所で食のお店をやってみようと。

ーー食に関する仕事をされているわけですが、単に料理ということだけではなく、調味料自体から作り始めていますし、素材選びや調理の仕方まで強いオリジナリティを感じます。そうしたスタイルのきっかけは? やはりお子さんの食物アレルギーですか?

Keiko:それもありましたけれど、自分たちも、例えば私はずっと低体温症で、飲食の仕事をしていたけれど25歳くらいの時にひどく体調を崩して、そこから体質改善をしようと思い立ったんですね。
例えば中国茶を飲むとか、いろいろ自分の中で試行錯誤して変えていく過程で「何を食べるのか?」がとても大切だと実感したんですね。それで子供のアレルギーとかでも、簡単に病院へ行って薬を処方されるのだけれど、かといって正直、薬もあまり飲ませたくないし。
やはり食べるもので根本から未然に防げるのが一番いいと考えて、試して、辿り着いたのが発酵食品でした。実際に息子のアトピーも腸内環境が悪いことが肌に出るわけで、良くなってくるとアトピーも治まってくる。実際今は全然なくなっています。

ーーたしかに息子さん、言われなければアトピーだったなんてわからないですね。
Keiko:前の写真見たらびっくりすると思いますよ。痒くて肌をかき壊してしまうから、もう血だらけで。顔もパンパンで。
Yuki:もうわかっていても、対症療法としての薬に逃げそうになってしまうという・・・。
Keiko:一回二回は病院へも行って、薬も貰って試してみるんですが、良くなるのと悪くなることの繰り返しは変わらないわけです。どこかでその繰り返しを止めないと、と思ったわけです。


エア焼肉。いっぱい吸っとき!この匂い

ーー日本にいた時からもう、発酵食品づくりは始めていたんですか?
Keiko:そうですね。発酵食品の作り方のワークショップとかしていました。

ーーそうしたものを自分たち自身も食べるようになって、ご自身の低体温症やお子さんのアトピーなどは良くなってきたんですか?
Keiko:家族全員で食べ始めて、12年くらいした時に、みんなで一斉にすんごいインフルエンザになって・・・。
Yuki:いや、あれは、インフルエンザやなくて、息子のなんとか菌が染ったんやったで。で、みんな下痢が止まらなくなって、最後はガリガリに痩せて、トイレ行っても水しか出ないみたいになったんですよ。
Keiko:私とお兄ちゃんは比較的軽くて、薬は飲まないでひたすら寝て、2週間くらいで回復したけれど。
Yuki:とにかく、みんなカリッカリに痩せたよな。その頃、発酵食品を食べる以外にも、肉は食べないとか、一番やっていた時なので、体質の転機やったんやないかなぁて。
Keiko:でもそれ以来、大きい病気はしなくなったんですよ。当時京都にいたんですが、周りの友だちが自分たちでお米や野菜を作っていて、そういう限定したものしか食べなくて、お肉も今までで一番食べなかった時期でしたね。
Yuki:いやぁ、食べなかったよねー。無理して食べなかった。だから夕方、近所の焼肉屋の前で息子二人と匂い嗅いで、ご飯持ってきたらこの匂いでおかず無しでいけるんやないかて(笑)
Keiko:エア焼肉。「いっぱい吸っとき!この匂い!」って(笑)

ーー今はお肉、普通に食べますか?
Yuki:普通です。
Keiko:その頃、アトピーだった息子は1歳過ぎるくらいまで、車麩や高野豆腐や厚揚げさんを「お肉よ!」っていうて食べさせてて、お肉というものを知らなかったんです。
今でも、お肉は普通に食べるけれど、かといって食べないとダメとかはないですね。体が陰性に傾いていると、肉を食べたがったり、でも自分で体調を感じていて「今は俺はちょっといらない」とか。子供って動物みたいに感覚が鋭いし、シンプルなので、疲れたりちょっと体調に違和感があると寝て、落ち着くとすっと起きたり、自分でコントロールしてますね。


扱うものにはこだわるし意識もする。でもバランスと振れ幅は大事

ーーこのお店の自己紹介をお願いします。
Yuki:発酵食品と豆腐、あと生活を豊かにするものを売る店。ぼくのイメージでは、よろず屋みたなものをしたくて、何でも売ってます。でもウチで売っているものは、作っている人の顔が見えて、自分たちが納得するものですね。
前に、頼まれて会ったことがない「友だちの友だち」の服を、売ってみたことがあるんですけど、その服の前を通るたびに、なんや、すごい違和感があるんですよ。もう、その横を通るたびに気になってこう・・・。結局最終的には「ごめん、これ返すわ」って、返したという。

Keiko:だから、友だちだからって良しっていうものではないし、ちっちゃなスペースで全体の雰囲気のバランスも考えたいので、ごちゃごちゃの何でもありも嫌なんです。
ちゃんとそこに統一感があって欲しいし、自分たちが納得していなかったり、説明できないものは扱いたくないなぁっていうものもある。洋服のことも、食べることも生活の上ではひとつのことだと思いながらやっています。
Yuki:やっぱり、毎日品物を棚に並べたりキレイにするのに触ったりするとき、「ああ、ええなぁ」って自分でも思いたいじゃないですか。

Keiko:あと、私たちはいろいろ気を使ったりはするけれど、かといってガチガチに天然素材じゃないとダメだとか、どっぷりナチュラル派でもないので、自分たちの捉え方で、長く使えるもの、良いと思えるものを選んでゆきたいと思います。
食べ物でも、たまにはちょっと脱線してもいいんです。でも軸がどこにあるか知っていればそこへ戻ってこれるようにして、バランスや振れ幅を取っていたいですね。

ーー仕事をするうえで大切にしていることは?
Yuki:自分が楽しいと思えることですね(即答)。そこは、せっかく自分らで店をやっているわけだから、自分らが好きなものを扱ってゆきたいですね。
Keiko:食事のメニューも、私が好きなものしか作れないので、お客さんに「スイーツはないんですか?」とか聞かれるんですけれど、私、自分が甘いもの食べないので、それを置いておこうという概念があまりなくて。
思い立ったときに作ったりすることはあるんですけれど、それを定着させようとすると今度それがすごくストレスになってしまうので、好きなものだけを扱いたいなというのがあります。
でも、この間タイ人のスタッフの子の紹介で、フルーツの使い方食べ方を学んでいたんですが、そういうフルーツの延長みたいなスイーツが出せたらいいなぁとは思っています。

ーー「好きなもの」という言葉が、大切なこととしてお二人の口から出ていますが、具体的にそれはどんなことですか。

Yuki:何でもありというのは嫌なんですね。何かしらストーリーがあったり、ちょっとでも世の中の役に立ったり・・・。それでいてかっこいい、そして美味しいみたいな。なんでしょう、ファストフードのように、食べてお腹を満たすだけではなくて、食べると何かしらインスピレーションが湧いたり、着るものや持つものなら、それを身につけることで何かしら嬉しくなったり、日々の生活に新しいアイデアが生まれたり、そういうきっかけになるものを販売したい、取り扱いたい。そういう店にしてゆきたいですね。


気持ちや理屈ではわかるけれど、でも「食べに行ってる感」ってあるじゃないですか

Keiko:私、おばあちゃん子で、小さい頃おばあちゃんに育てられたんですけれど、がっつり昭和の時代なので、当時はオーガニックという言葉もなく、ただ商店街の近くに住んでいたので、誰が作ったかわかるものを食べてきたんですね。だから、子供の時からスナック菓子とかファーストフードというのが苦手やったんです。だから、結局自分らのメニューも、誰が作ったかわかる定食屋さんのメニューだったり、喫茶店のナポリタンとか、そういうテイストで行きたいなぁと思ってるんですね。
でもそれを、今までは出来合いの調味料で作っていたのを、調味料から自分たちで作って納得したものを出したい。「好きなもの」というのもいうのもそうですが、一番強く言っているのは「やっぱり化学調味料と白砂糖、精製された塩というのは使わないようにした方がいいです」ということですね。

あとはベジタリアンじゃないダメとか、オーガニックじゃないととか、堅苦しいことはなくて、身体に良くないものは使わないけれど、まあ、それなりにちゃんと作っています、というのをアピールしたい。そうでないと「オーガニックです」「ベジタリアンです」というお店へ行くと、気持ちや理屈で美味しくは感じるけれど、薬と一緒で「食べに行っている感」がある店とかあるじゃないですか。もちろん美味しいところもあるんですけれど。そうではなく、無理せんと普通に食べれる、というのがいいなぁ、と。それは年齢とか性別とか国籍関係なく、味覚でも共通のところがあると思うんですね。そこが大事かなぁと思います。

ーーお店に来るのはどんな方が多いですか?
Keiko:最初からターゲットを日本人にはしてないんですね。なので、自分たちが思ってもいないような方が来るということはあります。実際年齢層は高めで、タイの人でもバンコクから来る人とか、欧米人だと、チェンマイのベジタリアンやオーガニックカフェをとてもよく知ってる人とか。そんな人が、たまたま通りかかったら「こんなところがあったんだ!」という感じで喜んでくれたり。
お客さんの全体数はまだまだ少ないですけれど、毎週来てくれる方とか、毎回同じものを頼みはる人とか、そういう人たちと、私たちもゆっくり話ができるのもいい感じだと思っています。もちろんたくさんいらして、お話しできない時もありますけれど。
ただ料理を作りたいだけではなくて、話しをしたり、お互いに持っているいい情報や気を貰っている感じですね。
(Yukiさんに向かって)いい人が多いよね。ガイドブックに載っているわけでもないし、ツーリストがふらっと来るわけでもないので。

Yuki:お店の入り口ってあんな感じなので(一見するとレストランのようには見えない)、それでフィルターされてるかもしれません。看板の「TOFU」(豆腐)で来る人もいるし、けえへん人もいる。本当に国籍も含めてまちまちです。


ビジネスは素人。それでも伝えたいことがある

Keiko:ビジネスをするうえでは自分たちが素人だということ。そして好きなことだけしたいというのは素人だということも分かっているんです。ですけれど、始める前にいろいろな計画を立てはしますが、タイはそれが緩いおかげで、私たちでもスタートできたと思うんです。
特別、どこの国の人をターゲットにというのはなかったですね。敢えていうなら、タイにいる以上タイの人に理解してもらえないと嬉しくないっていうのはありました。
ここでお店をオープンする前はイベント出店などでマーケットに出ていたので、やっぱりお客さんはタイ人なんですよね。だから、その人たちに理解してもらおうと思ったらやっぱり、資料も日本語はなくて、タイ語にまず訳してもらって次に英訳があったりとか。ですからあまり「日本人へ」という意識はないです。もちろん、来てもらえたら嬉しいですけれど。

Yuki:最初は日本人にも、とも思ったんですけれど、反応がまちまちだったんですよね。
Keiko:それぞれここ(チェンマイ)に住み始める理由って人それぞれじゃないですか。私たちのような目的で来る人もいれば、旦那さんの仕事の都合で一緒に来る人もいる。タイのカルチャーに興味があって来て、こっちの人と結婚して生活している人もいる。
それぞれが思うタイの位置付けが違って、そこでタイに来て敢えて日本のご飯食べんでもいいわって思う人もいるやろうし。いろいろですね。ここに居る理由がそれぞれ大きく違うので、お店にマッチする人たちが実は少ないのかもしれません。
Yuki:基本、タイの若い人たちや同じ世代やったり、タイの人たちに助けてもらったり、作ったもん食べてもらったり。そういう人たちの方がぼくらのやってる事を面白がってくれますね。

Keiko:私は日本にいる時にも思っていたんですけれど、自分も子供が生まれて改めて思うのですが、今まで続いて来たいろいろなことが「うやむやになっていく」という感覚があるんです。
たとえば、多くのものが機械生産になってしまったこともそうです。私は職人の娘だったので、手仕事というのがとても好きなのですが、どの世界でも後継者というのがいなくなってきている。
少なからず、今自分たちが知った知識というのは、新しい知識じゃなくて、元々あって伝わってきたものを、今の生活の中に置き換えてアレンジして使わしてもらっているわけです。それを自分たちより下の世代に伝えてゆきたいという思いがあります。
やっぱり私、娘もいるので、彼女は子供産むこともあるだろうし、そうなった時に、私たちがやっていること、やってきたことを、次の世代にもわかってほしいなぁと。でも、その時に「おばちゃんがなんか言うてる」と思われるのは嫌やから、やっぱりそこに洒落っ気がないと若い子も見向きもせえへんやろなぁ。て。
そういう意味でも、いまこの場所(タイ)の人たち、そして若い世代の人たちに面白がってもらえるのは嬉しいですね。


eavamSTUDIO 3。自分でこういうのが欲しい、あったらいい。そう思うことが大切です

ーーそんなSTUDIO 3で、eavamの取り扱いを決めてくださった理由は何ですか?
Keiko:私は、日本にいた時からアルガンオイルのクリームは名前だけは知っていて、憧れのクリームだったんですが、その頃それを使う機会がななかったんです。で、普段あまり化粧とかしないんで、ちょっと肌に何もしない時期とかもあったんやけど、学生の頃は美容学校に通っていたし、興味はすごくあったんです。
そしてこっちへ来たらアルガンバームもある、ガスールもある。なら良いものは欲しいなって思ったわけです。個人的にもお話をして、これは置いてもらえるなら、是非!て。個人的な思いで決めました(笑)
Yuki:作ってはる人を重視で、僕なんかは。

ーーSTUDIO 3でのeavamの売れ筋は何ですか?
KeikoYuki:断然Kamakura set(トライアルセット)です!
Keiko:やっぱり最初の入りとして、3点セットで使い方はこうでって分かりやすいし、プレゼントにもしやすいですよね。
Yuki:海外から来た旅行者で、特に欧米系のひとにはとてもエキゾチックに見えるみたいです。ぼくから見てもエキゾチックです。
Keiko:試すにもプレゼントにするにもすごく手頃な値段ですよね。で、プレゼントて自分の好みだけやったら困るねんけど、これだと女の人だったらどうかなぁとか、想像したり勧めやすいし。


ーーご自分が気にいっているeavamのアイテムは?
Keiko:私は全部気に入ってるんですけれど。
Yuki:俺、使わしてもらってないな!「使ったらあかん!触ったらあかん!」て言われてる(笑)。
Keiko:しいて言うならアルガンバームですね。あと、洗顔だったらアルガン石鹸。エクストラバージンオリーブ石鹸も使ったことはあるけれど、普段がすっぴんなのと、タイにいると肌の日焼けが気になることはあっても、自分自身乾燥が気になったりすることはないので。そういう意味でもオリーブ石鹸よりも私はアルガンですね。
でもお店で、フルメイクの人にはオリーブ石鹸の方を勧めたりしてます。あまりメイクしていなかったり、敏感肌の人にはアルガン石鹸を勧めています。
Yuki:お店でeavamの商品を見ている人がいると、恵子がキッチンにいても、呼んで来て説明してもらってます(笑)。

ーー今、お客様やSTUDIO 3に興味を持っている方たちに伝えたいこと、お知らせなどがあれば教えて下さい。
Keiko:今、やっとこさ、味噌とか麹を安定的に作れるようになってきたところなんですね。麹も白米だけじゃなくて玄米とか黒米の麹でも作り、塩麹などの種類も増やしていきたいと考えています。味噌も麹や豆を変えるだけで無限に種類が作れるので。
本当に近々やりたいなと思っているのは、自家製調味料の量り売りです。
もちろん全部はできないんですけれど、種類が色々増えたらちょっとずつ、テイスティングしてもらって買ってもらうとか。合わせ味噌を自分で選んで作れたらめちゃええなあって思って。

私、日本でも味噌屋さんの前に並んでる、味噌が円錐形に綺麗に盛られているの見るのめちゃ好きなんですよ。そこにぱん! としゃもじが刺さってる感じとか。そういうのができたらええと思ってるんです。
あとパッケージングする時間や材料費も、量り売りにすると省けるし、器をお客さんたちに自分で持ってきてもらうことで、その省いた分、少し安く売ることもできるじゃないですか。そういうのがしたいなぁと。
結局、自分がこういうのがあったらいいな、欲しいなと思うことがきっかけですよね。
お豆腐も、実は日本で作ったこともないし、めっちゃ好きだったわけでもないんですよ。ただ、チェンマイに来て、豆腐が美味しくないなと思って。だから必要があって作り始めたんです。