西暦ではとっくに新年となりましたが、折しも先週末から中華系の人々のお正月、春節が始まりチェンマイもあちらこちらで金と赤の可愛らしい提灯が飾られ花火の音も聞こえます。そしてタイの暦では4月の中旬頃の水掛祭り・ソンクラーンが新年です。おかげで、タイでは4月頃まで、浮き浮きしたニューイヤーが続くので、それに乗じて、私たちの年末年始の大騒動を書いてみたいと思います。
タイでは物事は予定どおりに進まない(遅れに遅れる)というのは、外資企業のアンケートで筆頭に上がる「タイで仕事をするにあたって困ること」ですが、大変ありがたいことに、我が社ではそうしたことは極めて稀なことです。誰もが「私がせずして誰がしましょうか ?!」という意気込みでいるスタッフ面々を見ていると、互いの役割や存在を尊重し敬意を払えば、誰もがそれを意気に感じて真っ直ぐな応答、仕事ができるのは何処の国も同じ、プロフェッショナルな意識の共有に国境はないと思わずにはおれません。
その中でもお客様からのありがたくも大量かつ度々変更される発注量をさばかなくてはなりませんでした。何しろ開発と製造こそ私たちの本分であり、会社を持続させるエンジンです。
そのためには、製造ラインを工事によって止めず、なおかつ工事作業を遅らせてはならず、加えて新作業棟完成後は間髪入れず旧作業棟から移転、製造作業を再開しなくてはならぬという、手に汗握る、まるでトゥーランドットの恐怖の命令か、秀吉の備中大返しかというような綱渡りのミッションもありましたが、おかげさまでどれも恙なく実行できました。ジャックさんを中心とした、互いを助け合いながら目標を目指す現場の結束の賜物だったと思います。
また、12月、クリスマスより少し早く行った私たちのアメニティを届けているリゾート「ほしはなヴィレッジ」での、慰労プールサイドパーティも、それに続く年末プレゼント大会も、「仕事のことが心にひっかかったままのパーティなんて、おしゃれも美味しいバーベキューも台無しよね。心配事は一切合切片つけてから楽しみましょうよ!」
と、製造も工事進行も引越しもパーティ前に、さっぱり綺麗に片付けようじゃないの!と大いに現場の意気込みは高まり、作業の速度は早まったものでした。
そんな、あたかもでこぼこ道を、一切ブレーキを踏むことなく高速で駆け抜けるような2014年でしたが、明けて2015年、無事 新しい場所が整い、新しい会社SAL Laboratoriesもできたこれからの日々は、どんな風になるでしょう?
すでに、会社のあちらこちらで、何やら新しい閃き、芳しさ、力の漲りがさんざめき、小さいながら手応えを得たものもありました。とはいえ、まだ道半ば。もうしばらくは、上り坂の厳しい日々が続きそうです。(Asae Hanaoka)